投資のノウハウ

1年経ったら、ポートフォリオ(保有銘柄の組み合わせ)や収益などを総点検しよう

1年に一度は大規模な点検・メンテナンスを行いましょう。と言っても、この段階で銘柄を大幅に入れ替えようということではありません。ぜひやって欲しいのは、この1年でどのような取引をしたかを振り返るということです。

以外とシンプルで簡単なポートフォリオ作成

まずは、この1年の取引を一覧にしてみてください(図でも表でも構いません)。少し面倒くさいと思うかもしれませんが、本サイトで提案しているように、値幅が取れる銘柄を絞り込んで、乗り換えも1カ月に一度程度というのであれば、書き出す手間はそれほど大変ではないと思います。

書き出したら、どの銘柄がどういう理由で収益を生み出したのか、実行した乗り換えはうまくいったのか、損切りのタイミングは遅すぎなかったかなど、ひとつひとつの乗り換え・利益確定・損切りについて確認していきましょう。もちろん、乗り換えや売却の時点では、そこから株価が上がるか下がるかはわかりません。しかし、いつも大きな値幅を取る前に売ってしまっているのであれば、銘柄選びか売買のタイミングの決め方か、いずれかを見直す必要があることがわかるはずです。

リスクヘッジについて振り返る

また、保有銘柄の組み合わせについても、ぜひ確認して欲しいと思います。資金が少ないのに、大化け狙いの銘柄ばかりで構成しなかったか。ひとつの業界の銘柄ばかりに偏っていなかったか。実際、私が運営する投資顧問サービスでは、値幅が取れるという理由で、一時期ポートフォリオがゲーム会社に偏っていたことがあります。もちろん、大きな値幅を取るのが目的で銘柄を選んでいるので、その時点では非常に正しい選択だったと考えています。しかし、ひとつの業界にだけ投資していると、世の中が変化したときに取り残されてしまうリスクもあります。

どんな銘柄にどの程度投資して、いくらの収益あるいは損失になったのか。単に「いくら儲かった」ではなく、過去の投資行動をしっかり点検することが2年目以降のよりよい投資につながっていきます。とは言え、反省ばかりでは面白くありませんので、「ここで乗り換えたのは正解だった」など、うまくいった点にも目を向けて励みにしてください。

本連載は、自著『資金30万円を巨額資産に大化けさせる 銘柄「乗り換え」株式投資法』(幻冬舎)から一部を抜粋したものです。本コラムは実際の投資の成功を保証するものではありません。本コラムを用いた運用は必ずご自身の責任と判断によって行ってください。本コラムの内容に関して運用した結果については、ライジングブル投資顧問株式会社はいかなる責任も負いかねます。なお、本コラムに記載されているデータや法令等は、いずれも執筆当時(2016年2月)のものであり、変更されていることがあります。
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プロフィール

藤村

ライジングブル投資顧問株式会社

代表取締役社長 藤村 哲也

【経歴】

1965年生まれ。横浜市立大学経営学科卒業。1990年太平洋証券(現・三菱UFJモルガンスタンレー証券)入社、証券営業を経て1996年より投資情報部で証券アナリストとして勤務。合併により2000年よりUFJつばさ証券(現・三菱UFJモルガンスタンレー証券)に勤務し、最終役職はUFJつばさ証券部長代理。独立後、2003年6月にライジングブル投資顧問株式会社を設立。中国株、日本株情報サイトを運営し、会員向けに株による財産形成を総合的にサポートしている。Yahoo! ファイナンス 投資の達人、All About株式ガイド。

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